大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和25(あ)656 決定

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人宗宮信次の上告趣意は、違憲をいうが、憲法三七条第一項の公平な裁判所

の裁判とは、その組織、構成が不公平又は偏頗でない裁判所の裁判を指し、裁判の

内容又は手続が当事者の側から見て不公平だと思われるものをいうものでないこと

は、当裁判所屡次の判例とするところである。論旨第一点は、結局原審で主張も判

断もない第一審判決の事実誤認又はこれを前提とする法令違反の主張に帰し、同第

二点は、同じく原審で主張も判断もない第一審における単なる訴訟法違反又は事実

誤認の主張を出でないものであり、同第三点は、独自の法律見解の下に、原審で主

張も判断もない第一審判決の単なる法令違反を主張するに過ぎないものであり、ま

た、同第四点の実質は原審で主張も判断もない第一審における単なる訴訟手続違背

(所論公判調書中の所論供述調書一通とあるのは、同二通の誤認と認められるし、

また、所論判例違反の主張は訴訟手続違背のあることを前提とするものである)を

主張するものであつて、すべて刑訴四〇五条の上告理由に当らない。また記録を調

べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号、一八一条により裁判官全員一致の意見で

主文のとおり決定する。

昭和二八年一二月一七日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 真 野 毅

裁判官 岩 松 三 郎

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